公立中高一貫校受検対策の通信教育や教材

2016年7月6日

今日は公立中高一貫一貫校受検対策を、通信教育などの自宅学習でできる教材について、調べたことをまとめてみます。

(国私立中高一貫校の受験対策と、公立中高一貫校の受検対策は、内容が違っていますので、ご注意ください)

うちの子どもは地元の公立中学校から高校受験を目指すというのが今のところ考えている進路です。でも、公立中高一貫校にもし入れるものだとしたら、それはもちろん、入ってほしいとも考えています。

うちから無理なく通える範囲にある公立中高一貫校は、1校しかないのですが、そこがとても評判がよく、ものすごく人気のある学校で、狭き門となっています。

うちの子が受けても合格はできないだろうな~と、思ってはいますが、6年生になって、やっぱりどうしても受けたいと子供が言い出したとしても「無理!」と即答しないですむ程度には、やんわりと準備していけたらと思いつつ今までやってきました。

お子さんが公立中高一貫校を受けるかもしれない、と少しでも思われている方は、記述、作文、総合問題と、対策に時間のかかりそうなことだけでも、早めに勉強を始めておいた方がいいですよ。

もちろん、もっとはっきりと、公立中高一貫校への入学を目指して、できる限りの対策をしていこうと親子で決めている方の場合は、3年生ぐらいから塾の情報も集め始めるのが良いかと思います。

ここでは、うちのように、塾ではなくまずは自宅で学べるものを、と考えている方のために、公立中高一貫校対策を自宅でできる教材を、いくつか紹介していきます。

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公立中高一貫校の適性検査

公立中高一貫校の適性検査の問題には、こんな特徴があります。

  • 教科の枠にとらわれない、総合的な問題
  • 小学校では習わない知識や解法を使わないと解けない問題は出題できないことになっている。
  • そのかわり、小学校で習うことや常識的な知識を用いてかなりの応用力を必要とするような、ひねった奇問が出ることがある。
  • 考え方を説明する、理由を説明する、自分の考えを述べる…といった記述問題が多い。
  • 様々な情報や条件を、組みあわせたり、くらべたりして考える力が試される。
  • 知っていることをもとに、知らないことを類推して答えを導き出させるような問題もよく目にする。
  • 文章量の多い問題を速く正確に読み取り、考えて答えを導き出し、文章で表現する力が試される。
  • 作文の課題がある。

難易度や内容は、学校によって違いがあると思いますが、多くの人が満点を取れるような問題ではなく、難易度が比較的低い問題から、ほとんどの人が解けないような難問まで含まれていることが多いようです。

公立中高一貫校対策を自宅学習でできる教材

公立中高一貫校対策、主に適性検査の総合問題の対策ができる教材を調べました。

Z会 公立中高一貫対策専科

Z会には、国私立中受験対策のコースもありますが、それとは別に、公立中高一貫校対策の専科があります。

自宅で計画的にコツコツがんばれるお子さんは、Z会だけでも公立中高一貫対策の学習ができるようになっています。

公立中高一貫校対策をZ会だけで行うとしたら、下記の内容で受講することを推奨されています。

5年生

  • 小学生コース4教科(ハイレベルを選択)
  • 専科:公立中高一貫校対策
  • 専科:作文

6年生

  • 小学生コース4教科(ハイレベルを選択)
  • 専科:公立中高一貫校対策(受講期間4月~12月)
  • 専科:公立中高一貫校作文(受講期間4月~12月)

かかる学習時間の推定

  • 4教科の学習が、1日40分×23日程度(添削課題の復習も含める)※1教科あたりではなく、4教科合わせての学習時間。
  • その他に作文と公立中高一貫校対策の専科がそれぞれ、復習まで含めると3時間~/月

料金については、公式サイトでご確認ください。公立中高一貫校受検対策の教材として、決して高くはないと思います。

ただし、学習時間の推定から予想できるように、学習内容は絞られており、演習量は、塾や他の教材と比べて多くはありません。

受講してみた感想

うちの子供は、今Z会5年生の、公立中高一貫対策の専科を受講しています。この時期の子どもに合った内容の総合問題に毎月取り組み、特徴のある問題に慣れること、記述のコツをつかむことができたらと思っています。

良い問題ばかりで、解説も詳しいです。記述問題は自己採点が難しいものですが、何が書けていたら正解、何が書けていないとマイナス何点等と、採点のポイントが詳しく説明されているので、自己採点や見直しもしやすいです。

受講システムが洗練されていて、問い合わせへの対応等もとても親切です。

安心して受講できるのも、Z会のいいところです。

進学くらぶ「公立中高一貫校対策コース」

四谷大塚の「進学くらぶ」はもともと、国私立中学校受験対策の通信教育ですが、28年度から公立中高一貫校対策コースが、6年生に新設されました。

特別専用テキスト+Web解説授業+確認テスト+作文添削指導

の4つの柱で、1年間という短い期間で合格力を養います。

6年生

受講期間:5年生の2月から6年生の1月まで

8月はお休みのようです。

料金については、公式サイトでご確認ください。

予習シリーズの公立中高一貫対策版

「特別専用テキスト」とは、「予習シリーズ 公立中高一貫校対策」というものです。

中学受験用のテキストとして非常に有名な「予習シリーズ」から、公立中高一貫校対策に必要な内容に特化して生み出されたのが「予習シリーズ 公立中高一貫校対策」なのだそうです。

テキスト「予習シリーズ 公立中高一貫校対策」には、理系、文系、作文の3冊があります。(それぞれ上下巻あり)

このテキストを使って学習し、「週テスト」「月例テスト」で確認していくという流れです。

四谷大塚公式サイト内「進学くらぶ 公立中高一貫校対策コース」のページ

今解き教室

朝日学生新聞社から、自習形式の教材として販売されてきた「今解き教室」。新聞記事を題材とした総合問題に取り組み、読解力、記述力、思考力を養う教材です。

  • 科目縦断的な問題
  • 文章や図表の読解
  • 問題を解決する力を身につける

といった教材説明を読むと、公立中高一貫対策にぴったりと思えます。

自習形式の教材として販売されてきましたが、新たに「添削コース」が加わりました。

朝日新聞のサイト内「今解き教室」のページ

その他の公立中高一貫校対策が自宅学習でできる教材

ちょっと前までは、公立中高一貫校対策ができる教材は本当に少ないと思っていましたが、いろいろ出てきていますね。他にも探せば良いものがありそうです。

学研通信講座

6年生を対象とした、適性検査対策の講座があります。

むぎっ子広場

オリジナルの教材で通信添削を行っています。

公立中高一貫校対策センター
映像教材や作文の教材があります。

低学年のうちにやっておきたいこと

この記事では、公立中高一貫校対策が自宅学習でできる、5~6年生向けの教材をご紹介しました。

では、低学年~中学年では何をしておいたらいいの?ということについても、考えてみました。

国私立中学校の受験を考えている方はまた別ですが、うちのように、地元公立、場合によっては公立中高一貫校を、と考えているお家の方は、低学年のうちは、こんなことを意識しておくといいのではないかと思います。

  • いろいろなジャンルの文章を読む。
  • 身の回りのことや、ニュースを題材に家族で会話する。
  • 文章を書く機会を多く持つ。
  • 学習習慣をつける。

小さいうちから、こういったことを意識して生活にとりいれていると、高学年になってやっぱり受検したい!となったとしても、スムーズに受検勉強に入れると思います。

宿題以外の勉強をしないのが当たり前、という状態から中学受験や適性検査受検に持っていくのは大変です。

作文、記述力がかなり重要なので、作文がちょっと心配かな、と思える場合は、早めに対策をしておいた方がいいです。うちの子供が実際に受講した通信教育についてくわしく感想を書いているページも、よろしければ参考にしてください。

*この記事は2020年5月12日に内容を見直し改稿しました。教材の内容、料金などは、変更になる可能性がありますので、公式サイトでご確認ください。