なぜ夏至と冬至は祝日じゃないの?
これから数回にわたって、春分、夏至、秋分、冬至について、くわしく説明していきます。
もっと簡単にまとめられるかと思っていたのですが、調べ始めるととても奥が深く、あれもこれも、説明したいことがたくさん出てきました。何ページかに分けて書いていきます。
自主学習ノートづくりや、調べ学習のヒントにしていただけたらと思います。
春分、夏至、秋分、冬至について小学生の疑問といったら…
「なんで春分と秋分は学校が休みなのに、夏至と冬至は休みじゃないんだろう?」
ですよねー。確かにとても気になるところではあります。
それについても、調べてみましたので、ぜひ最後までお読みください。
春分・夏至・秋分・冬至とは何か
まずは、読みかたを確認しておきましょう。
- 春分(しゅんぶん)
- 夏至(げし)
- 秋分(しゅうぶん)
- 冬至(とうじ)
みなさんご存じのとおり、地球は太陽のまわりをまわっています。
その地球と太陽の位置関係から導き出される、1年という周期の中の4つの節目が、春分・夏至・秋分・冬至です。
「祝日を増やすために、この日を山の日と決めましょう」
といった具合に、人の都合で決められる記念日や祝日とは違い、自然の周期にもとづいて決まるものなんですね。
春分・夏至・秋分・冬至はいつ?
- 春分:3月20~21日ごろ
- 夏至:6月20~21日ごろ
- 秋分:9月22~23日ごろ
- 冬至:12月21~22日ごろ
なぜ何月何日、とはっきり決まっていないの?
地球と太陽の位置関係の観測にもとづいて決まるもので、年によってずれがあるのです。
お彼岸との関係は?
- 春分=春のお彼岸
- 秋分=秋のお彼岸
として「お墓参りの日」というイメージが強い方も多いかもしれません。
仏教では古くから、春分日や秋分日は、「お彼岸」(おひがん)として、先祖をうやまい感謝する風習があります。
仏教だけではなく、いろいろな国や地域、宗教などの団体が、一年という周期の中の節目である春分・夏至・秋分・冬至に行事やお祭りを行います。
お彼岸もその一つです。
春分・夏至・秋分・冬至の風習
国や地域によって、春分・夏至・秋分・冬至の風習は様々ですが、ここでは日本でよく行われるものを、一例としてご紹介します。
- 春分:仏教の風習として、お墓参りをし、ぼたもちをお供えします。
- 夏至:各地に夏至の日に食べるものなど様々な風習はあるようですが、全国的に多くの人が行なうような風習はありません。
- 秋分:仏教の風習として、お墓参りをし、おはぎをお供えします。
- 冬至:かぼちゃを食べ、ゆずを入れたお風呂に入る(ゆず湯)風習があります。
なぜ夏至と冬至は学校が休みじゃないのか
この記事の最初に書いた、「春分と秋分は祝日なのに、なぜ夏至と冬至は祝日ではないのか」という疑問について調べてみました。
日本では、国立天文台が天体観測にもとづき「春分日」「秋分日」を定めます。それをもとに政府が、国民の祝日である「春分の日」「秋分の日」を決めます。
春分日に「春季皇霊祭」、秋分日に「秋季皇霊祭」という、皇室のお祭りが明治時代に始められました。それが国民の祝日に変わったのだそうです。これが祝日としての「春分の日」「秋分の日」の由来です。
夏至や冬至にはそういったお祭りはなかったため、祝日にならなかったのですね。
まとめ
このページでは、春分、夏至、秋分、冬至についての基礎知識や、祝日としての由来、風習などをまとめてみました。
地球と太陽の位置関係から導き出されるものなのですね。では、その太陽と地球の関係というのは、どういったものなのでしょうか。
次回から、太陽のまわりを地球はどのように動いているのか、といったことから、春分、夏至、秋分、冬至について、さらに詳しく調べて説明していきたいと思います。