作文の学習に使いやすいノート-百字帳と二百字帳
作文を書く力、問題に文章を書いて答える力が、これからとても重要になっていくといわれています。
今小学生の子供たちが大学受験にのぞむ頃には、入試は今とは違うものになります。今の5年生の子供たちの代までは、新方式を部分的に取り入れるなど試行期間、今の4年生からは、新方式での入試になるのです。
大学入試が変わるということは、高校、中学校、小学校の教育も、それに合わせて変わります。とても大きな変化になるでしょう。
その大学入試改革で、重視されるようになることの一つが、「自分の考えを文章で表現する力」なのです。
- 考える力
- 考えを文章で表現する力
これは、大学受験の時に1年か2年がんばれば身につくというものではありません。
小学生の頃から、こういった力がつくよう意識していくことが、とても大事だと思います。
また、公立中高一貫校への進学を考えているお子さんの場合は特に、適性検査の作文、総合問題の対策として、文章を書く学習を取りいれていきたいものです。
百字帳・二百字帳
通信教育を受講したり、塾で作文を習ったりするのもいいのですが、まずは家庭学習で、文章を書く習慣を身につけたいと考えるご家庭も多いのではないでしょうか。
普通の方眼や罫線のノートに書くのもいいのですが、今日はうちの子供が使っている、おすすめのノートをご紹介します。
ネットで1冊から買えるお店を一応ご紹介しますが、送料もかかり割高になりますので、お近くの文具店などでお探しになることをおすすめします。
百字帳
1ページに、ちょうど百字の作文を書けるようになっているノートです。日付を書くところもあり、日記帳にもぴったりです。
ノートの大きさは、横15センチ×縦25センチで、一般的なB5ノートよりも一回り小ぶりです。
二百字帳
こちらは、1ページに二百字書けるノートです。原稿用紙と同じように、1行が二十文字。
ノートの大きさは、百字帳と同じく横15センチ×縦25センチです。
通販でノートを1~2冊だけ買うと、送料を含めると割高になってしまうことがあります。他のノートを買うついでの時にでも、チェックしてみてくださいね。
文字数の感覚が身につく
普通の方眼ノートや罫線のノートでも、作文の学習をすることはできますが、原稿用紙のようなマス目があり、文字数を数えやすいノートを使うことで、文字数を意識して文章を書く訓練になると思っています。
「100字という文字数で、だいたいどれぐらいのことが書けるものなのか」これが、100字の文章をたくさん書くことで、体感的に身についてきます。
学校のテストでは、あまり長く文章を書かせる問題は出ません。作文も、原稿用紙1枚以上とか、ノート1ページ以上とか、文字数は割と自由に自分で決められることが多いです。作文が得意な子は長い作文を書くけれども、苦手な子は決められた文字数ぎりぎりをやっと書いて提出する、という感じではないでしょうか。
作文を書く時間も、授業中に書ききれなかったら家に持ち帰って書いてきてもいいなど、個々のペースで書くことを許される場合が多いのではないかと思います。
「決められた時間内に〇〇文字の作文を書く」という勉強は、あまりやらないのですね。
書きたいことを、決められた文字数でまとめるというのは、慣れないと難しいことです。そして得意、苦手の個人差が大きいです。女の子はスラスラ書ける子が多く、逆に男の子は、なかなか書けない子が多いようです。学校の勉強だけではなく、家庭で補いたいことだと思っています。
使い方
百字帳と二百字帳を、目的別に、こんな風に使ったらいいんじゃないかな、というアイディアを書いてみます。
目的1:とにかくたくさん書くことで自然に作文力、記述力を上げたい
- 日記帳のように、好きなことを書く。
- テーマを決めて書く。
最初は「今日食べたもの」「習い事について」など書きやすいテーマから。「読んだ本の紹介」「自分を動物に例えるとしたら」「家族の紹介」など、色々な文章を楽しんで書けるようになると良いですね。
目的2:公立中高一貫校の受検対策として
- テーマを決めて書く。適性検査に出るような「環境問題」「コミュニケーション」に関することなど、親がいろいろ考えてお題を与える。
- 新聞記事やニュースの概要や、感想を書く。
- 作文の勉強として使う場合。見開きで右のページに作文を書き、それを親が添削し、アドバイスをする。左のページにもう一度書きなおす。
目的3:作文の苦手感を解消したい
- テーマを決めて書く。「好きな季節」「今日食べたもの」など特に書きやすいテーマで。
作文が苦手な子は、自由に書けと言われても「何を書いたらいいのかわからない」ものです。
また、面倒くさがって、すぐに思いつく同じようなことばかり書こうとするケースもあるので、テーマを決めて書かせます。
文章がおかしくても、内容がまずしくても、ダメ出ししません。100字書くこと、それを続けることが大事。「1冊書き終えたら何かが変わる」と信じましょう。
もっと作文の学習を
学校でも作文をよく書きます。先生は、読んで丸つけをしてくださったり、コメントを書いてくださったりすることもありますが、添削まではしてくれません。個別のアドバイスも、ほとんどないです。よく書けている子が褒められることはあっても、書けない子に、どうやったら書けるようになるかアドバイスをしてくれることは、あまりないようです。
算数だったら、問題の解き方がわからない子には、先生が補習をしてくれることもあると思いますが、作文は、そういうことはないと思った方がよさそうです。
作文は、家庭学習で補う必要があるんです。
そして、記事の始めにも書いたように、大学入試改革です。「作文が苦手」というのは進学を希望する人にとって、これまで以上に大きなハンデになってしまうかもしれないのです。
対策に時間がかかる作文。苦手意識を持ってしまうと、こじれやすいのも作文です。
3~4年生では100字、5~6年生では200字。
これぐらいの文章を、苦にせずサッと書けるようだといいですね。
小さくてかわいいノートで、今日から作文の家庭学習を始めてみませんか。