送りがなをまちがえやすい漢字・学年別
送りがなをまちがえやすい漢字を、学年別にまとめました。自主学習ノートの作り方例も掲載しています。小学生の自主学習のヒントとしてご利用ください。
短い-短かい
表す-表わす
答え-答
など、大人でも、どっちが正しいんだっけ? と迷ってしまう漢字があります。
どちらでも間違いではない、という場合も多くありますが、今の小学校ではどう習うのか? 小学生が漢字のテストで書くならどっちか? という観点で、調べてみました。
調べるために使ったのは国語の教科書と、こちらの辞書です。
チャレンジ 小学漢字辞典 第六版 コンパクト版
学年ごとにまとめていますが、読み方については、その学年までには習わない読み方も書いているところがあります。学年の分類は目安としてご利用下さい。
※2019年2月27日:2020年度からの指導要領に対応しました。変更点はこちらです。
送りがなの学習方法
テストではこのような送りがなの問題が出ます。
- ひらがなを漢字になおす問題で、送りがなも書くもの
- 正しい送りがなと、まちがった送りがなの漢字が並べて書いてあり、正しい方を選ぶ問題
- 文章の中から、漢字や送りがなが間違っているものを選び、正しくなおす問題
こういったテスト形式で確認しながら、間違えたものを繰り返し練習するのがいいと思います。一度覚えたと思っても、しばらくするとあやふやになってしまいがちですので、一度間違えた漢字や、特にテストに出やすい漢字、間違えやすいと言われている漢字は、夏休みや学年末に、まとめて確認するといいと思います。
送りがなをまちがえやすい1年生で習う漢字
上がる(あがる)
※上る(のぼる)とのくべつに気をつけましょう。
下がる(さがる)
※送りがながかわると、読み方もかわります。下る(くだる)、下りる(おりる)
生きる(いきる)
※「生る」と書かないよう気をつけましょう。生まれる(うまれる)、生える(はえる)、生(なま)などいろいろな読み方があります。
送りがなをまちがえやすい2年生で習う漢字
交わる(まじわる)
※「交じわる」と書かないように気をつけましょう。下の「交じる」と区別しましょう。
交じる(まじる)
※「交じる」「交ざる」は「交る」と書かないように気をつけましょう。
細い(ほそい)
※送りがなが変わると、読み方も変わります。細かい(こまかい)
当たる(あたる)
※「当る」という書き方も見かけますが、小学校では「当たる」と習います。
行う(おこなう)
※「行なう」という書き方も目にしますが、小学校では「行う」と習います。
答え(こたえ)
※「こたえる」という動詞だけではなく「問題のこたえ」のように名詞として使う場合も、「答え」と送りがなをつけるように、小学校では習います。
用いる(もちいる)
来る(くる、きたる)
※「来たる」と書いているものも見かけますが、小学校では「きたる」も「くる」も「来る」と書くように習います。
送りがなをまちがえやすい3年生で習う漢字
短い(みじかい)
※「短かい」とまちがえやすいので気をつけましょう。
曲がる(まがる)、曲げる(まげる)
※「曲る」とまちがえないようにしましょう。
終わる(おわる)
※「終る」という書き方も見かけますが、小学校では「終わる」と送りがなをつけるよう習います。
代わる(かわる)
投げる(なげる)
表す(あらわす)
※「表わす」という書き方も見かけますが、小学校では「表す」と送りがなをつけます。
落ちる(おちる)
落とす(おとす)
※「落し物」という書き方などよく見かけますが、小学校で習う書き方にしたがうと「落とし物」となります。
送りがなをまちがえやすい4年生で習う漢字
改める(あらためる)
※「改る」「改ためる」といったまちがいに気をつけましょう。
産まれる(うまれる)
試みる(こころみる)
※「試る」「試ろみる」といったまちがいに気をつけましょう。
省みる(かえりみる)
変わる(かわる)
浴びる(あびる)
群れる(むれる)
※「む・れる」となり、下の「むら・がる」との区別に気をつけましょう。
群がる(むらがる)
送りがなをまちがえやすい5年生で習う漢字
営む(いとなむ)
確かめる(たしかめる)
潔い(いさぎよい)
現れる(あらわれる)
志す(こころざす)
責める(せめる)
増える(ふえる)
断る(ことわる)
導く(みちびく)
報いる(むくいる)
告げる(つげる)
費やす(ついやす)
送りがなをまちがえやすい6年生で習う漢字
映える(はえる)
※「映る」と書くと「うつる」という読みになります。
危ない(あぶない)
敬う(うやまう)
降りる(おりる)
※「降る」と書くと「ふる」という読み方になります。
捨てる(すてる)
装う(よそおう)
暖かい(あたたかい)
著しい(いちじるしい)
著す(あらわす)
※「著わす」という書き方も見かけますが、学校では「著す」と送りがなをつけるよう習います。
補う(おぎなう)
訪れる(おとずれる)
※訪ねる(たずねる)という読み方もあります。
幼い(おさない)
朗らか(ほがらか)
承る(うけたまわる)
※「承わる」などのまちがいが多いようです。
退ける(しりぞける)
2019年2/27更新の変更点
このページの情報は、2020年度4月からの学習指導要領に従った内容に更新済みです。
<変更した点>
- 告げる(つげる)4年生→5年生へ移動
- 費やす(ついやす)4年生→5年生へ移動
- 群れる(むれる)5年生→4年生へ移動
- 群がる(むらがる)5年生→4年生へ移動
- 承る(うけたまわる)5年生→6年生へ移動
- 退ける(しりぞける)5年生→6年生へ移動
送り仮名のつけ方のきまり
送り仮名のつけ方の、基本ルールです。文法の用語など、小学校では習わないことが含まれています。特に覚える必要はありませんが、送りがなのつけ方にまよった時にそなえて、ルールを知っておきたい方のために。
語尾(ごび)が変化する言葉の場合
- 基本…変化する部分から送りがなをつける。例)走る、長い
- 例外1…「しい」で終わる形容詞は、「し」以降を送りがなにする。例)美しい、楽しい
- 例外2…「か」「やか」「らか」で終わる形容動詞は「か」「やか」「らか」から送りがなとする。例)静かだ、明らかだ
- 例外3…いろいろな読み方のある漢字の場合、読み方を区別するために、基本ルールよりも1つ前の文字から送りがなとするものがある。例)「教わる」(おそわる)と「教える」(おしえる)を区別するために、「教る」ではなく、1つ前の文字から送りがなとする。
変化しない言葉の場合
- 名詞には送りがなをつけない
- 語尾が変化する言葉からできた名詞には、もとの言葉の漢字部分の読みを変えないように送りがなをつける。例)動き、正しさ
- 副詞、連体詞、接続詞は、最後の音を送りがなとする。例)全く、必ず
二つ以上の言葉が組み合わさりできた言葉の場合
- 組み合わせられる前の言葉の送りがなのつけ方にしたがう。
まちがえやすい送りがなの自主学習ノート作り方例
送りがなのつけ方を確認する自主学習の例を、下の記事でくわしく紹介しています。
自主学習ノートづくりのヒントとして、ぜひご覧になってください。