自主学習に-有名な冬の俳句を集めました

2015年10月28日

有名な冬の俳句集です。松尾芭蕉、与謝蕪村、小林一茶、正岡子規など、学校の教科書にも取り上げられるような有名な俳人の作品の中から、小学生の自主学習音読などに適した俳句をたくさん集めました。

読みかたや、季語と季節もわかるようになっています。

  • 冬以外の、ほかの季節の俳句を集めたページ
  • 有名な作者の俳句を集めたページ
  • 俳句を題材にした自主学習ノートの例

などなど、俳句に関する記事が他にもたくさんあります。このサイト「家庭学習レシピ」内の、俳句についての記事一覧のページをぜひごらんくださいね。

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冬の俳句

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松尾芭蕉

与謝蕪村

小林一茶

正岡子規

高浜虚子

その他

松尾芭蕉の冬の俳句

松尾芭蕉(まつお ばしょう)

旅に病んで夢は枯野をかけ廻る
(たびにやんで ゆめはかれのを かけめぐる)
季語「枯れ野」

寒菊や粉糠のかかる臼の端
(かんぎくや こぬかのかかる うすのはた)
季語「寒菊」

初しぐれ猿も小蓑をほしげなり
(はつしぐれ さるもこみのを ほしげなり)
季語「初しぐれ」

与謝蕪村の冬の俳句

与謝蕪村(よさ ぶそん)

寒月や門なき寺の天高し
かんげつや もんなきてらの てんたかし
季語「寒月」

葱買うて枯木の中を帰りけり
(ねぶかこうて かれきのなかを かえりけり)
季語「葱」

草枯れて狐の飛脚通りけり
(くさかれて きつねのひきゃく とおりけり)
季語「草枯れ」

磯ちどり足をぬらして遊びけり
(いそちどり あしをぬらして あそびけり)
季語「磯ちどり」

こがらしや畠の小石目に見ゆる
(こがらしや はたけのこいし めにみゆる)
季語「こがらし」

楠の根を静かにぬらす時雨かな
(くすのねを しずかにぬらす しぐれかな)
季語「時雨」

化けそうな傘かす寺の時雨かな
(ばけそうな かさかすてらの しぐれかな)
季語「時雨」

水仙や寒き都のここかしこ
(すいせんや さむきみやこの ここかしこ)
季語「水仙」

小林一茶の冬の俳句

小林一茶(こばやし いっさ)

うまさうな雪がふうはりふわりかな
うまそうな ゆきがふうわり ふわりかな
季語「雪」

みそさざいちちといふても日が暮るる
(みそさざい ちちというても ひがくるる)
季語「みそさざい」

南天よ炬燵やぐらよ淋しさよ
(なんてんよ こたつやぐらよ さびしさよ)
季語「南天」

木がらしやこんにゃく桶の星月夜
(こがらしや こんにゃくおけの ほしづきよ)
季語「木がらし」

うつくしや年暮きりし夜の空
(うつくしや としくれきりし よるのそら)
季語「年暮」

これがまあ終のすみかか雪五尺
(これがまあ ついのすみかか ゆきごしゃく)
季語「雪」

大根ひき大根で道を教えけり
(だいこひき だいこでみちを おしえけり)
季語「大根」

正岡子規の冬の俳句

正岡子規(まさおか しき)

山茶花を雀のこぼす日和かな
(さざんかを すずめのこぼす ひよりかな)
季語「山茶花」

いくたびも雪の深さをたずねけり
いくたびも ゆきのふかさを たずねけり
季語…「雪」

団栗の共に掃かるる落ち葉かな
どんぐりの ともにはかるる おちばかな
季語…「落ち葉」

高浜虚子の冬の俳句

高浜虚子(たかはま きょし)

遠山に日の当たりたる枯野かな
とおやまに ひのあたりたる かれのかな
季語「枯野」

冬空に大樹の梢朽ちてなし
(ふゆぞらに たいじゅのこずえ くちてなし)
季語「冬空」

大空に延び傾ける冬木かな
(おおぞらに のびかたむける ふゆきかな)
季語「冬木」

流れ行く大根の葉の早さかな
(ながれゆく だいこんのはの はやさかな)
季語「大根」

大根を水くしゃくしゃにして洗う
(だいこんを みずくしゃくしゃに してあらう)
季語「大根」

雲なきに時雨を落とす空が好き
(くもなきに しぐれをおとす そらがすき)
季語「時雨」

その他作者の冬の俳句

上記以外の作者の、冬の俳句をご紹介します。

飯田蛇笏(いいだ だこつ)

あるときは雨蕭々と冬いちご
(あるときは あめしょうしょうと ふゆいちご)
季語「冬いちご」

山国の虚空日わたる冬至かな
(やまぐにの こくうひわたる とうじかな)
季語「冬至」

夏目漱石(なつめ そうせき)

吾が影の吹かれて長き枯れ野かな
(わがかげの ふかれてながき かれのかな)
季語「枯れ野」

芥川龍之介(あくたがわ りゅうのすけ)

水洟や鼻の先だけ暮れ残る
(みずばなや はなのさきだけ くれのこる)
季語「水洟」

木枯や目刺にのこる海のいろ
(こがらしや めざしにのこる うみのいろ)
季語「木枯」

北原白秋(きたはら はくしゅう)

冬の蝶さてもちひさくなりつるよ
(ふゆのちょう さてもちいさく なりつるよ)
季語「冬の蝶」

久保田万太郎(くぼた まんたろう)

竹馬やいろはにほへとちりぢりに
(たけうまや いろはにほへと ちりぢりに)
季語「竹馬」

水にまだあをぞらのこるしぐれかな
(みずにまだ あおそらのこる しぐれかな)
季語「しぐれ」

冬紅葉冬のひかりをあつめけり
(ふゆもみじ ふゆのひかりを あつめけり)
季語「冬紅葉」

室生犀星(むろう さいせい)

消炭のつやをふくめるしぐれかな
(けしずみの つやをふくめる しぐれかな)
季語「しぐれ」

この資料について

たくさんの俳句の中から、著作権が消滅した作品を集めました。

現代かなづかいに表記をあらためているものがあります。小学校で習わない漢字を使っているものもありますが、小学生の自主学習用として、読み方、書き方が難しすぎると思われる漢字はひらがなで書いている場合もあります。

表記について、厳密なルールに従って作成してはいません。小学生の自主学習用資料としてお使い下さい。

資料置き場俳句,

Posted by shino