計算問題の自主学習ノートのコツ【家庭学習の基本】
計算の練習問題は、家庭学習の基本です。
自主学習ノートにも、計算の練習問題をやる人が多いと思います。
計算問題の自主学習ノートも、書き方のコツをおさえると、ぐっと学習効果があがるようになります。今日はその方法をご紹介します。
計算の自主学習ノート「ビフォー」
まず、計算の自主学習ノート例をごらんください。
計算問題をたくさん書いて、がんばっていますね。
ただ、この自主学習ノート、ちょっと残念なところもあります。
- 上の方の字が大きすぎるためスペースが足りなくなり、下の方の字が小さくなっている。
- 上下左右の問題との余白がないところがあり、見まちがいをしやすい。
- どのテキストの、何ページの問題をやったのかが書かれていない。
- どこが答えなのかわかりにくいので、丸つけも見直しもしにくくなっている。
せっかくやるならば、もう少し工夫すると、計算間違いも減らせて、後で見直しも復習もしやすい計算練習になります。
計算の自主学習ノート「アフター」
次のノート例をごらんください。
さっきのノートと同じ問題を解いていますが、印象が違うと思います。
見た目に整然としていますね。
「ノートの見た目を整えるのにあまり力を入れるのはどうかと思うけど?中身がよければいいんじゃない?」
そのように思う方もいるかもしれませんが、飾る必要はないにしても、見やすくノートを取ることには大きな意味があります。
見直しがしやすい
見た目に整理されていた方が覚えやすい
復習に役立てやすい
見る人に伝わりやすい
見る人にいい印象を与える
ノートを見やすく書くことができれば、いいことがたくさんあるんです。
ちょっとした書き方のルールを決めて、それを守ってノートを書くだけです。手間や時間はほとんど変わらず、学習効果が上がり、復習もしやすい、人にもよく伝わるノートが書けるとしたら、やった方がいいですよね。
これからノートの書き方の基本を説明しますので、取入れらそうなことがあれば、やってみてくださいね。
計算練習ノートの書き方の基本
いきなり計算問題を書き始めるのではなく、まずはノート作りの準備をしましょう。
日付・タイトル・ページを書く
- 日付
- タイトル(めあて)
- ページ
これらを、ノートの決まったところにいつも書くようにしましょう。
タイトルの書き方
タイトル(めあて)として、「教科書・まとめの問題」「教科書ワーク」「テストの復習」など、どの教科書や問題集をやるのかを書きます。
または「かけ算の筆算」「あまりのあるわり算」「分数の割り算」など、学習内容を一言で書いてもOKです。
ページの書き方
ページも、決まった場所に書くようにしてください。
例)ページの左側に線を引いて、ページを書く欄にする。
「教科書」「教科書ぴったりトレーニング」等と毎回書くのがめんどうになってくるかと思うので、1文字や2文字、マークなど、自分でわかるように決めて書いてもいいと思います。
何をやろうとしているのか、きちんと確認、準備をして自主学習を始めましょう。
次にやること
さて、どの教材の何ページをやるのか決めたら、問題を解き始めます。
…と言いたいところですが、もう一つやった方がいいことがあります。
それは、どこに何を書くかだいたい決めるということです。
問題を見て、式を書く必要があるか、筆算のスペースをとる必要があるかを考え、必要なことをどこにどれぐらいの大きさで書くかをだいたい見つもります。
1問目を解いてみてから、どれぐらいのスペースを取りそうか見つもるのもいいでしょう。
薄く線を引いてもいいです。
問題を解いているうちに、予定より式が長くなったり、筆算のスペースが多く必要になったりすることもあるので、その時は線を消せるように、薄く書いておいてください。
どこに何を書くか決めるのは、計算の自主学習を多くやっていくうちに、コツがつかめてくると思います。
- かけ算の筆算は左側にスペースを取っておいた方がいい
- 整数で割り切れない割り算の筆算は右側にスペースを取っておいた方がいい
こういったことがわかってきます。
あらかじめどこに何を書くか決めても、実際に問題を解いてみたらスペースが余りすぎたり、足りなくなって字を小さく書かなくてはいけなくなったり、1ページにおさめるつもりが2ページになったりすることがあっても大丈夫です。
失敗を恐れず、工夫して自主学習ノート作りを続けていけば、だんだん整ったノートを書けるようになってきます。
そして中学生、高校生になる頃には、きっとノート作りの達人になれます。
問題を解き答えを書く
いよいよ問題を解いていきます。
問題の番号を決まった場所に書く
大問は、いつも同じ場所にそろえて書く習慣をつけると良いです。
この際、たとえば教科書などの問題に四角に数字で書かれているとしたら、ノートにも四角に数字で書くようにします。ちょっとしたことですが、後でどの問題をやったのか確認しやすくなります。
答えの書き方や書く場所を決めるのもおすすめ
上のノート例ではやっていませんが、答えにいつも同じ印をつけたり、同じ場所に書くようにするのもいいと思います。
「下線を引く」「ページの右端につめて書く」など、自分なりにルールを決めてわかるように書いてください
計算問題を解く時の注意点
次のことに気をつけながら計算問題に取り組みましょう。
- 文字の大きさをそろえる
- 見やすい文字を書く
- 縦横の文字の並び方をそろえる
- 適度に余白を取る
見直した時に見まちがいをしないような見やすい文字を目指しましょう。
自分が書いた字の見間違いで計算ミスをするのは、もったいないです。
小数点は、鉛筆を「トン」とノートに打ち付けるだけではなく、少し「ぐりぐり」と書いてくださいね。
大きすぎても良くないですが、小数点が薄かったり小さすぎたりして見えにくいと、自分で見まちがいをしやすくなってしまいます。
以上のことに気を付けて計算問題をやってみてください。
筆算はスペースを取るので、1ページにできる問題の数が少なくなってしまいます。
その場合は、一日に2ページやるなどして調整してください。
余白を取らない場合は線を引く
余白を取らずに書く場合は線を引くといいです。
これは、ノートの右側に、あらかじめ予備のスペースを取って計算問題を解いているノートの例です。
ノートの右側は、上の例のように間違えた問題の解き直しをする他、公式など覚えておきたいことを書き込んだり、類題を解いたりするのに使います。
さいごに
せっかく自主学習ノートに取り組むのですから、ノートを見やすく書く習慣を身につけることを目指しましょう。
中学生になって本格的に授業のノートを取るようになった時、急に良いノートの取り方が身につくものではありません。自主学習ノートづくりを続けていると、中学以降でノートの取り方ではあまり困らないようになるはずです。
自分にも人にも見やすいノートを、短時間でまとめることができるようになれば、将来仕事や生活の中でも役にたちます。
ぜひ、挑戦してみてください。