ローマ字を小学校では何年生で習う?おすすめの家庭学習
小学校では国語の授業でローマ字を学びます。
2020年度からの学習指導要領や国語の教科書を参考に、小学生が学校で習うローマ字についてまとめてみました。
- ローマ字を小学校では何年生で習うの?
- 訓令式とヘボン式どっちを習うの?
- おすすめのローマ字の勉強法は?
こんな疑問にこたえる内容となっています。
ローマ字の表の他、家庭学習ノート、自主学習ノートの例もありますので、ぜひ読んでみてくださいね。
ローマ字を小学校何年生で習うのか
2020年度からの学習指導要領によると、小学校3年生の国語でローマ字の読み方、書き方を学習することになっています。
3年生で一通り学ぶ他、4年生でもさらにローマ字について学びを深める時間をとってある教科書もあります。
また小学校では、総合的な学習の時間等にコンピュータを使うことがあります。コンピュータのキーボードで文字入力をする際にも、ローマ字を使うことを学びます。
高学年の英語の教科書の中には、英語のつづりとローマ字での書き方の違いを比べる課題が載っているものもあります。
ローマ字には訓令式とヘボン式がある
ローマ字には、訓令式とヘボン式、2種類の書き方があります。
訓令式 | ヘボン式 | |
し | si | shi |
ち | ti | chi |
- 訓令式:母音と子音を規則的に組み合わせたローマ字の書き方。
- ヘボン式:英語を話す人が読んだ時に日本語の発音に近くなるように作られたローマ字の書き方。
つまり「し」を、訓令式では「si」と書きますが、これを英語を話す人が読むと「すぃ」のようになります。ヘボン式で「shi」と書かれたものを英語を話す人が読むと「し」に近い発音になるということです。
訓令式のローマ字の表(小文字)
2020年度発行の国語の教科書「新しい国語3」「新しい国語4」(東京書籍)と『例解学習国語辞典第十一版』(小学館)に載っているローマ字の表を参考に、小学生の家庭学習用のローマ字の表を作りました。訓令式の表に、青い文字でヘボン式の書き方を追加しています。
ローマ字の書き方のきまり
小学校3年生の国語の教科書にはこのようなローマ字の書き方のきまりが書かれてあります。
つまる音「っ」のローマ字での書き方
「っ」の次の音の最初の字を重ねて書きます。
きって | kitte |
---|---|
しっぽ | sippo |
がっこう | gakkô |
伸ばす音のローマ字での書き方
「a・i・u・e・o」の上に「^」をつけて表します。
おとうさん | otôsan |
---|---|
おうさま | ôsama |
ひこうき | hikôki |
小さな「ゃ」「ゅ」「ょ」のローマ字での書き方
「しゃ」のように小さな「ゃ」「ゅ」「ょ」が含まれる文字をローマ字の訓令式ではどのように書くかというと…。
「しや:siya」から「し」の子音である「i」を除いて「sya」と書きます。
しや | siya | しゃ | sya |
---|---|---|---|
きゆ | kiyu | きゅ | kyu |
みよ | miyo | みょ | myo |
小さな「ゃ」「ゅ」「ょ」が含まれた言葉の書き方の例をいくつかあげます。
しゃしん | syasin |
---|---|
きゅうり | kyûri |
みょうじ | myôji |
「ん」の次に「a・i・u・e・o」や「y」が来るとき
例えば「たんい」を「tani」と書くと「たに」とも読めてしまいます。
これを区別するために、「ん」の次に「a・i・u・e・o」や「y」が来るときは、「n」と次の文字の間に「’」を入れます。
たんい | tan’i |
---|---|
きんようび | kin’yôbi |
ほんや | hon’ya |
人名や地名
人名や地名は、はじめの文字を大文字で書きます。
Suzuki Hiromi |
Iwate-ken |
地名などは全部の文字を大文字で書くこともあります。
NAGOYA |
NIPPON |
小学生が習うのは訓令式?ヘボン式?
東京書籍の国語の教科書「新しい国語3・4」には訓令式のローマ字の表が載っています。ヘボン式は[sha]などと示され、「[]のような書き方もできます」と説明されています。(「訓令式」「ヘボン式」という言葉自体は載っていません)
高学年の英語の教科書「New Horizon Elementary」(東京書籍)にもローマ字の表が載っています。こちらは逆に、ヘボン式のローマ字の表に、訓令式の書き方が()つきで追加されているものです。(この表には「訓令式」「ヘボン式」という言葉が書かれてあります)
コンピュータのキーボードでローマ字入力をする際には、訓令式とヘボン式、どちらも使えます。
しかし、大文字と小文字が規則的に組み合わせられていて覚えやすく、打つキーの数も少ない訓令式を使用するのが合理的です。
小学校では、国語の時間以外にもコンピュータを使いますので、まずは訓令式から覚え、高学年になる頃にはヘボン式も覚えることを目指して家庭学習でも補っていくのが良いと考えます。
3~4年生は訓令式から。高学年はヘボン式も
学校の授業のペースに合わせて家庭学習をするお子さんの場合、ローマ字の学習計画の一例は次のようになります。
- 低学年のうちにアルファベットの読み書きができるようにしておくとよい。
- 3年生で訓令式のローマ字から覚え始め、タイピングの練習もしていく。
- 高学年では、訓令式とヘボン式、両方の読み書きができることを目指す。
これよりずっと早く、アルファベット、ローマ字、英単語の読み書きを覚えるお子さんも今は多いですね。
できればタイピングの練習もしておきたい
学校でコンピュータを使う機会が増えていますが、タイピングを学校の授業だけで習得するのはやはり難しいと思われます。
家にパソコンがあれば、タイピング練習ソフトなどを使って練習するのもいいでしょう。
ゲーム形式のものなどいろいろありますが、最初は、正しい指使いでタイピングを覚えられるものを選んでください。下記のサイトは、うちの子どももタイピング練習で使いましたがよかったですよ。
キーボードで日本語を入力する方法には「かな入力」と「ローマ字入力」がありますが、ローマ字の学習を始めた小学生の方は、最初からローマ字入力でタイピング練習をすることをおすすめします。
ローマ字の自主学習ノート例
ローマ字は、学校の授業で習うだけで完全に覚えるのは難しいと思います。家庭学習ノートや自主学習ノートに、くり返し書いて覚えましょう。
例えばこのような自主学習ノートを作ってみるのはいかがでしょうか。
ローマ字学習におすすめのドリル
小学生向けのローマ字のドリルもいろいろ売られています。好みのキャラクターのものなど、楽しみながら取り組めるものを1冊通してやってみるのもいいと思います。