植物の名前が入っている慣用句・ことわざ・故事成語

2015年5月8日

植物の名前が入った慣用句・ことわざ・故事成語の意味と例文

花や木など、植物の名前が含まれている慣用句、ことわざ、故事成語を集めて意味、例文とともにまとめたページです。

小・中学生の自主学習ノート作りのヒントとしてご利用下さい。

慣用句、ことわざ、故事成語の分類は、受験研究社「小学 自由自在Pocket ことわざ・四字熟語」を参考にしました。

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    その他

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意味と例文の見方

もう一回おすと閉じるよ

木に竹を接ぐ きにたけをつぐ

意味:不自然でつじつまが合わないこと。

例文①:木に竹を接ぐような下手な言いわけが通用するはずもなかった。

例文②:増築の結果、木に竹を接いだようなちぐはぐな印象の建物になった。

木で鼻をくくる きではなをくくる

意味:冷たく思いやりのない態度を取る。

例文①:助けを求めたキリギリスに、アリは木で鼻をくくったような対応をした。

例文②:外国から来たわたしに、やさしくしてくれる人もいれば、木で鼻をくくったような態度を取る人もいた。

枯れ木に花 かれきにはな

意味:おとろえたものが再び栄えること。

例文①:フリーマーケットの会場となり、古い校舎もこの日ばかりは枯れ木に花のにぎわいとなった。

例文②:入院中の祖母は孫の顔を見たとたんに枯れ木に花がさくように元気を取り戻した。

うどの大木 うどのたいぼく

意味:体ばかり大きくて、役に立たない人。

例文:体が大きくなまけものの太郎は、村人たちからうどの大木とからかわれていた。

柳に風 やなぎにかぜ

意味:おだやかに受け流すこと。

例文①:攻撃的な人に対抗するのではなく、柳に風と受け流すことも時には必要だ。

例文②:母がどんなにしかっても、兄は柳に風とばかりに、余裕のある表情をくずさなかった。

木のことわざ

木を見て森を見ず きをみてもりをみず

意味:小さな部分ばかり気にしていると、全体が見えないということ。

例文:木を見て森を見ずということにならないよう、時には一歩引いて計画全体を見わたすことが大切だ。

枯れ木も山のにぎわい かれきもやまのにぎわい

意味:つまらないものでも、ないよりはましであるということ。

例文①:枯れ木も山のにぎわい、残り物のおかずでもテーブルいっぱいに並べるとなんとなくさまになる。

例文②:枯れ木も山のにぎわいといいますから、初心者ですがこの大会に参加させていただきました。

猿も木から落ちる さるもきからおちる

意味:どんな名人も時には失敗することがあるということ。(似た意味の慣用句:河童の川流れ、弘法も筆の誤りなど)

例文①:あの人がシュートをはずすなんて、猿も木から落ちるということがあるんだね。

例文②:猿も木から落ちるというように、国語の先生も漢字をまちがえることがある。

寄らば大樹の陰 よらばたいじゅのかげ

意味:どうせたよるのならば、勢力(せいりょく)のある人をたよりにした方がいいということ。

例文:寄らば大樹の陰、メンバーになるなら大きなグループを選んだ方が何かと動きやすいよ。

柳に雪折れなし やなぎにゆきおれなし

意味:やわらかくてしなやかなものは、かたいものよりむしろよく持ちこたえるということ。

例文:柳に雪折れなしという言葉もあるように、穏やかな性格の姉は厳しいトレーニングをやりとげた。

柳の下にいつもどじょうはいない やなぎのしたにいつもどじょうはいない

意味:一度うまくいったからといって、同じ方法で次もうまくいくとはかぎらないということ。

例文:この前は作戦が成功して勝てたけど今日は同じようにやって惨敗した。柳の下にいつもどじょうはいないということか。

木の故事成語

木によりて魚を求む きによりてうおをもとむ

意味:まちがった方法で成果を得ようとしてもむだだということ。

例文①:いくらものを配っても、木に寄りて魚を求むようなもので、人からの信頼を手に入れることはできないだろう。

例文②:熱心に練習しても自己流では、木に寄りて魚を求むようなことになりかねない。

破竹の勢い はちくのいきおい

意味:勢い(いきおい)が激しい(はげしい)こと。

例文①:選手は調子を取り戻すと破竹の勢いで順位を上げた。

例文②:ナポレオンは破竹の勢いで進軍した。

花の慣用句

蝶よ花よ ちょうよはなよ

意味:女の子をとてもかわいがって大切に育てること。

例文:蝶よ花よと育てた大事なむすめが成人式をむかえる。

話に花が咲く はなしにはながさく

意味:おもしろい話題が次々に出て、会話がはずむこと。

例文①:友達とのお泊まり会で、うちあけ話に花がさいた。

例文②:話に花がさき、帰りの時間もわすれるほどだった。

花を持たせる はなをもたせる

意味:わざと負けて、手がらを相手にゆずること。

例文①:今日が引退試合となる選手に花を持たせる形となった。

例文②:実力で負けたんじゃない、相手が先輩だから花を持たせてあげただけさ。

一花さかせる ひとはなさかせる

意味:一時的に栄えること。

例文①:若いうちに大きなことにちょうせんをして、一花さかせたいものだ。

例文②:おじはかつてプロゲーマーとして一花さかせたことがあった。

両手に花 りょうてにはな

意味:①良いものを二つ同時に手に入れること。②一人の男の人が左右に二人の女の人を連れていること。

例文①:チームの優勝とMVPを獲得した彼は、まさに両手に花だ。

例文②:看護師二人にささえられ、祖父は両手に花だといってわらった。

花のことわざ

言わぬが花 いわぬがはな

意味:口に出して言わない方がいいということ。

例文①:おめでたい席だから、新婦の黒歴史のことは言わぬが花だ。

例文②:美人な姉を持ってうらやましいとよく言われるが、化粧が抜群にうまいだけだとは言わぬが花というものだろうか。

となりの花は赤い となりのはなはあかい

意味:他人のものは良く見えるものだということ。

例文①:となりの花は赤いというが、ラグビー部の楽しそうな様子を見ると、サッカー部を選んだことを少しくやんでしまう。

例文②:となりの花は赤いということだろうか、友達のお母さんはみんなやさしそうに見える。

花よりだんご はなよりだんご

意味:見て美しいものより、実際(じっさい)に役に立つものの方がいいということ。

例文①:母は花より団子という人だから、母の日はカーネーションをあげるよりいっしょに食事に行く方が喜ぶだろう。

例文②:おじは旅先でも美しい景色には目もくれず、花より団子とばかりに商談をしていた。

月にむら雲、花に風 つきにむらくも、はなにかぜ

意味:良いことにはさまたげが起こりやすいということ。

例文①:賞をとった作家にスキャンダルとは、月にむら雲、花に風とはこのことだろうか。

例文②:商売がずいぶんうまくいっているようだが、月にむら雲、花に風というから、あまり調子に乗らない方がいい。

六日の菖蒲十日の菊 むいかのあやめとおかのきく

意味:時期におくれて役に立たないこと。

例文①:援軍がかけつけたものの六日の菖蒲十日の菊、すでに戦の勝敗は決まっていた。

例文②:せっかくもらった優待券も、使用期限に気をつけないと六日の菖蒲十日の菊になってしまう。

立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花 たてばしゃくやくすわればぼたんあるくすがたはゆりのはな

意味:美人の姿(すがた)やふるまいをたとえた言葉。

例文:あの女優はかつて、立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花と言われたほどの美しさだった。

いずれ菖蒲か杜若 いずれあやめかかきつばた

意味:どちらも優れて(すぐれて)いて、一つに決めることがむずかしいこと。

例文①:いずれ菖蒲か杜若、推しを一人にしぼるなんてできないよ。

例文②:合格した2校はいずれ菖蒲か杜若、どちらに入学したらいいかなやんでしまう。

その他

その他の慣用句

根に持つ ねにもつ

意味:うらみをいつまでも忘れ(わすれ)ないこと。

例文①:兄はわたしが最後の1個のケーキを食べたことを根に持っている。

例文②:相手は反省しているのに、いつまでも根に持つのはよくないよ。

根ほり葉ほり ねほりはほり

意味:しつこくこまごまと。

例文①:面接で家庭のことを根ほり葉ほり聞かれた。

例文②:警察は事故の状況を根ほり葉ほりたずねた。

根も葉もない ねもはもない

意味:よりどころが全くなく、でたらめであること。

例文①:根も葉もないうわさがインターネットでまたたく間に広まった。

例文②:本人の話を聞いて、うわさには根も葉もないことがわかった。

道草を食う みちくさをくう

意味:目的地へ行くまでの間に、他のことに時間を費やすこと。

例文①:学校に遅刻しそうだから道草を食っているひまはない。

例文②:あちこち道草を食わず、示された道を進めば良いのです、とその人は言った。

青菜に塩 あおなにしお

意味:急に勢い(いきおい)をなくすこと。

例文①:連れていかれる先が動物病院だと気づいた愛犬の様子は、まるで青菜に塩だ。

例文②:先生に呼び出されていたアキラが、青菜に塩の体(てい)で教室に戻ってきた。

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